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茅葺屋根修繕を見学、触れる職人技(金ケ崎町・旧大沼家侍住宅)
金ケ崎町は本年度、町指定有形文化財「土合丁・旧大沼家侍住宅」の茅葺屋根の修繕作業を進めている。職人の手によって丁寧に修復され、来春には完成した屋根がお披露目される見通し。4日、現地で修理見学会が行われ、地域住民や関係者らが作業の一端に触れた。
同住宅は城内諏訪小路重要伝統的建造物群保存地区(伝建群)の西側に位置。18世紀の初期から中期ごろに建築されたとみられる。町によると、1990(平成2)年に大沼氏から田山氏へ名義が移り、94年度に田山氏から町へ寄贈された。2011(平成23)年に復元工事が行われ、侍住宅として広く一般公開されている。
経年劣化のため屋根の修繕が必要となり、町は25(令和7)年度の実施を予定していたが、昨年春の強風で壊れた箇所があったことから前倒しで行っている。文化庁の補助金を活用し、総工費は約1700万円。
同日の見学会では、佐藤茅葺店∥秋田県横手市∥の職人、千葉美緑さん(29)が作業工程や道具の使い方などを解説。修繕作業は8月中旬から始まり▽解体▽屋根下地▽軒付け▽平葺き▽棟造り▽仕上げ││の順で行われ、現在は解体作業を中心に進められている。
千葉さんは「もったて」や「雁木(がんぎ)」など茅葺屋根の葺き替えに用いられる道具の使い方も披露。「茅葺屋根や職人の数が減っているが、修繕してほしいと望む人たちのため、自身も学びながら効率も意識して直していきたい」と意気込んでいた。
工期は来年2月28日まで。内部の公開は休止しているが、作業風景はバリケードの外からであれば自由に見学できる。