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大谷ドジャース 世界一

大谷ドジャース 世界一
大谷翔平選手が所属するドジャースがWSを制し、歓喜に包まれるテレビ観戦会場=奥州市役所本庁、31日午後0時50分ごろ

 米大リーグのワールドシリーズ(WS)第5戦が日本時間の31日午前、ニューヨークのヤンキー・スタジアムで行われ、大谷翔平選手(30)=水沢南中、花巻東高卒-=が所属するナショナルリーグ王者、ロサンゼルス・ドジャースが4年ぶり8度目の栄冠を手にした。大谷選手はWSの5試合、計19打数2安打だったが、シーズン中に54本塁打59盗塁の偉業を達成するなど、チームが頂点に至るまでの道のりで大活躍。古里では、奥州市役所本庁3階講堂にテレビ観戦会場が設けられ、優勝が決まった瞬間、大歓声に包まれた。

WS制覇 古里も歓喜

 アメリカンリーグ王者、ニューヨーク・ヤンキースとの頂上決戦。3連勝で一気に王手をかけたドジャースだったが、第4戦は4-11の大敗。第5戦も初回に3点を先制されるなど、序盤はヤンキース優位の試合展開となった。
 五回、ドジャースは先頭打者のキケ・ヘルナンデス選手(33)が安打で出塁。敵失も続き1死満塁の好機で大谷選手に打席が回ったが、三振に倒れた。しかし、ムーキー・ベッツ(32)、フレディ・フリーマン(35)、テオスカー・ヘルナンデス(32)の3選手による連続適時打で同点に追いつき、八回には逆転に成功した。
 九回裏、ウォーカー・ビューラー投手(30)が三者凡退に抑えると、大谷選手は満面の笑みでベンチを飛び出し、仲間と歓喜の輪へ。メジャー1年目の山本由伸投手(26)と共に悲願を喜び合った。
 奥州市と大谷翔平選手ふるさと応援団主催のテレビ観戦会は第4戦までとしていたが、急きょ第5戦も実施することに。優勝が決まった瞬間はちょうど昼休み時間に重なったため、倉成淳市長や市職員も含め市民150人余りの歓声に包まれた。
 水沢花園町のパート従業員千田智絵さん(41)は、長女百々花ちゃん(2)と2日連続でテレビ観戦会に訪れた。百々花ちゃんは「がんばれー」と声援。智絵さんは「大谷選手が高校生の頃から見ていて、応援していた。大谷選手の姿を見ていると元気になり、自分も頑張ろうという気持ちになる。これからも世界で活躍してほしい」と話していた。

 【倉成淳市長の話】大リーグに挑戦した時から目指していたWS制覇。初志貫徹で素晴らしく、誇らしい。大谷選手はけがで十分な結果が出せなかったとの思いがあるかもしれないが、来季も頑張ってくれるはず。
 【達増拓也知事の談話】移籍して1年目のシーズンを、高校時代からの目標であったWS優勝という最高の形で終えられたことをお喜び申し上げる。県民にとってこの上ない誇り。来年度以降、二刀流の復活やさらなる進化を楽しみにしている。

大谷ドジャース 世界一
ドジャースの反撃を目の当たりにした水沢保育園の0歳児と保育士たち

“天使”の声援、猛攻呼んだ!?

 “小さな天使”の来訪がドジャースに幸運を呼んだ!?――。市役所本庁のテレビ観戦会場は、平日の午前中であることやヤンキースが序盤に5点リードする展開とあって、一般市民の姿は一時10人足らずに。どこか諦めムードも漂う中、水沢保育園(遠藤則子園長)の0歳児8人と保育士たちが、ふらりと立ち寄った。
 大谷選手や野球自体まだ分からない、あどけない表情の“小さな天使”たち。引率の保育士とスティックバルーンをたたいて応援し始めてほどなく、それまで沈黙していたドジャースが猛攻。同点に追いつき、観戦会場の雰囲気は一変した。熱田友美保育士(66)は「ちょうどいい場面に立ち会えてよかった。ひょっとしたら、園児たちの応援が届いたのかな」と興奮気味に話していた。