種山高原星座の森で冬ごもり準備、今季営業が終了(江刺)
種山高原星座の森で冬ごもり準備、今季営業が終了(江刺)
江刺米里の種山高原星座の森(菊池敏哉支配人)は16日のチェックアウトをもって、今シーズンの営業を終了。スタッフは今月いっぱいかけて、冬ごもりに向けた作業を進める。昨年度、過去2番目の売り上げを記録したが、各地で起きたクマ出没騒動の風評で、今季は夏以降の来客が思うように伸びなかった。来シーズンは4月24日から営業を始める。
16日の種山高原は抜けるような青空が広がり、周囲の山々や眼下の北上盆地もきれいに見渡せた。広葉樹はほとんど落葉し、ススキが風に揺れる晩秋の光景が広がった。
午前10時ごろには、カーサイトやコテージで一夜を過ごした家族連れらが次々とチェックアウトを済ませ下山。スタッフが手分けをして8棟のコテージを回り、布団やカーペットを片付ける作業などに追われた。
同施設は昨年度、1996(平成8)年度のオープン時に次ぐ過去2番目の売上高を記録。今季はオリジナルグッズ開発や景観整備などで、誘客促進に努めていた。
ところが、秋ごろから全国で急激に増え始めたクマの出没と、それに伴う人的被害が発生した影響で、キャンセルが相次いだ。このため、昨年度実績を下回る結果になる見通しだ。
菊池支配人は「今年は施設周辺でのクマ目撃情報は1件もなかった。しかし、一連のクマ騒動で屋外レジャーを控える雰囲気が広まってしまい、県内外の同業施設でも同じように客足が伸び悩んだようだ」と話す。
客の受け入れは終了したが、今月いっぱいは建物内の大掃除や水道管の水抜きなど、冬ごもり作業のためスタッフが勤務する。施設へ通じる市道種山高原・建石線は12月1日から来年3月31日まで通行止めとなる。