自転車にも「青切符」、来月から16歳以上対象(改正道交法)
自転車にも「青切符」、来月から16歳以上対象(改正道交法)
改正道路交通法により4月1日、自転車による交通違反に対する交通反則通告制度(青切符制度)が導入される。通告の対象は16歳以上で、高校生も対象となる。奥州署(田中洋二署長)では、14歳以上から適用される自転車講習制度と合わせて周知し、より一層の交通マナー順守を呼びかけている。
(脇坂拓未)
青切符制度はこれまで、自動車などを対象に運用されてきた。自転車に関しては、危険な行為などで交通違反で検挙された場合、刑事手続きによる「赤切符」での交通取り締まりが行われてきたが、時間的・手続き的負担が大きかった。違反者に実効性のある責任追及が求められる中、一定期間内に反則金を納めると、刑事裁判や家庭裁判所の審判を受けないで事件が処理される「青切符」が自転車にも導入される。
制度導入により、16歳以上の自転車利用者が信号無視などの違反をした場合、反則金を支払う義務が発生する。代表的な事例では▽傘さし運転(5000円)▽携帯電話の使用・保持(1万2000円)▽並進禁止違反(3000円)――となっており、高校生も対象に含まれる。また、違反行為で3年以内に2回以上検挙された場合、「自転車運転者講習制度」の対象となり、受講が義務付けられる。従わない場合には罰金刑が科される。
「事故ないよう安全に」(奥州署、講話で力入れ制度解説)
奥州署は、制度導入を見据えて周知活動を進めてきた。交通課の高屋敷勝徳課長代理(58)を中心に、学校や各種団体で行う「安全講話」の中で、自転車利用時のポイントを説明。講話開催は、昨年だけで50回以上に上った。
中でも通学や日常生活で自転車利用が多いと見込まれる学校では、講話で制度についての解説に時間を割いた。また、同署管内にある中学校、高校の全校生徒に制度導入を告知するチラシを配布した。
青切符制度の対象年齢は16歳以上だが、講習制度はさらに年齢の低い14歳からと中学生も含まれる。岩谷堂高校で2月に行われた講話に登壇した高屋敷さんは、「違反行為をしないよう頭の片隅に入れ、きょうだいも含めて気を付けるよう意識してほしい」と生徒たちへ訴えた。
近年胆江地区でも増加が進む外国人労働者にも、企業に出向いて講話。江刺の精密機器メーカーでは、東南アジア出身者向けに現地語で書かれた映像資料を用意し解説。地域に住む多様な住民の交通安全意識向上に向けて心を砕いてきた。
同署で取り組みを推進した高屋敷さんは、制度実施を前に3月で警察を退職する。40年間の警察官人生のうち30年を交通分野に従事してきた。これまでの講話を振り返り、「事故がないように過ごしてもらいたいという思いが伝われば」と願っていた。