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焼石岳 雪うっすら、ふもとの胆沢ダムで「石渕」再び湖底へ

焼石岳 雪うっすら、ふもとの胆沢ダムで「石渕」再び湖底へ

焼石岳 雪うっすら、ふもとの胆沢ダムで「石渕」再び湖底へ
冠雪が確認された焼石岳(右)や横岳(左)の頂上周辺=22日正午ごろ、胆沢ダム展望台から撮影

 胆沢若柳の焼石岳(1548m)の頂上周辺で22日、冠雪が確認された。ふもとの胆沢ダム周辺は、紅葉はまだ本格化していない。記録的な猛暑で過去最低の貯水率を記録した同ダムでは、旧石淵ダムの提体などが姿を現していたが、水位の回復で再び水の中に姿を消そうとしている。
 盛岡地方気象台によると、大陸に中心を持つ高気圧が本州付近に張り出しているものの、寒気や気圧の谷の影響を受けており、22日の県内は曇り。気温も上がらず、同日の最低気温は胆沢若柳で3・6度(午前6時12分)、江刺愛宕で5・5度といずれも今季最低を更新した。
 冬の装いとなった焼石岳だが、胆沢ダム周辺の木々は、一部がようやく色づき始めたばかり。紅葉を楽しめるのはもう少し先になりそうだ。
 同ダムは今夏の高温少雨により、水位がみるみる低下。7月31日には6年ぶりに旧石淵ダムの遺構が姿を現していた。
 同ダム管理支所(小原竜光支所長)によると、9月4日午後5時に過去最低の貯水率1・3%を記録。その後、農業用の取水終了やまとまった雨などがあり、水位は少しずつ上昇した。
 今月22日午前9時現在、貯水率は32・7%(水位=標高323・43m)まで回復。旧ダムの提体上部(同323m)を超えた。提体の高欄(同324・1m)、ゲート支柱(同326m)が見える程度となっている。

焼石岳 雪うっすら、ふもとの胆沢ダムで「石渕」再び湖底へ
水位が回復して再び湖底に姿を消そうとしている石淵ダムの遺構。写真奥は胆沢ダム提体=22日午前時半ごろ