誰でもできるSDGs 高校生NPO、企業と共同イベント開催へ
誰でもできるSDGs 高校生NPO、企業と共同イベント開催へ
県内の高校生を中心に10代の若者が活動するNPO法人「YOUTH SDGs SIP」(ユース・エスディージーズ・シップ、小野寺悠良会長、SIP)は20日、水沢横町のメイプル東館で「SDGs商店街~高校生と地域が創るSDGsチャレンジデー~」を開く。独自のPR動画製作や事前準備を重ね、多くの市民へ来場を呼びかけている。
メイプルを会場に20日、水沢駅通り活性化も
2030年に到達するべき目標として15(平成27)年に国連で採択された「SDGs」(持続可能な開発目標)。言葉は一般にも浸透しつつある一方、個人ができる具体的な取り組みへの認知が限定的となっていることが課題の一つだ。
24(令和6)年、当時高校生だった小野寺会長を中心に立ち上がったSIP。子ども学習サポートなどの活動を展開しながら、県内に仲間を増やし活動の幅を広げてきた。
今回の取り組みは、買い物や体験を通じて市民がSDGsに取り組むことができる場を創出したいと企画した。23年に閉館したメイプル東館を活用し、水沢駅通りの活性化にもアプローチしたい考えで、社会課題と地域課題の双方向を考える機会に位置づける。
イベントの実現に向け、市内外の企業や団体に小野寺会長自ら協力を依頼。共同で実行委員会を組織し、行政の協力も得ながら「高校生のアイデアに大人がアドバイスをする関係」を構築した。
現役高校生のSIPメンバーは学業の合間を縫い、子どもたちや大人が楽しめる企画の作成やSNS(会員制交流サイト)へ向けた告知動画の撮影などで積極的に活動へ参加。県内外に散らばるメンバーらとオンラインで会議を開き、事前準備を進めている。
大学に進学し、静岡県内で生活する小野寺会長は、「団体を始めて以来、最大規模となるイベント。高校生たちが現地で一生懸命活動に参加してくれてありがたい」と話し、「企業や個人など多くの人々に支えられてやってきた。日々の生活の中でSDGsや地域の盛り上げに貢献できるのだと、来場した方々の価値観が変わるようなイベントにしたい」と意気込んでいる。
イベントの内容は詰めの段階という。当日は来場者へ先着順で無料プレゼントを用意。会場内にSDGsのクイズを設置し、子ども向けのウオークラリーを企画している。参加企業ブースでも親子連れが楽しめるスペースを用意する。