第40回奥州胆沢劇場「しるし半纏」節目の舞台 感動包む
第40回奥州胆沢劇場「しるし半纏」節目の舞台 感動包む
奥州胆沢劇場「しるし半纏(ばんてん)」は22日、胆沢文化創造センターで上演された。節目の第40回を迎え、昭和40年代の胆沢を舞台に消防団の姿を描いた。「承継」をテーマに掲げ、地域を守る志を次代へつなぐ決意を示し、会場を温かな感動で包んだ。
消防団 題材に、地域守る志 次代へ
胆沢ゆかりの題材を基に親しまれている同劇場。1985(昭和60)年3月の胆沢町民劇場「大堤の笛の音」を皮切りに継続してきた。コロナ禍による延期の年も乗り越え、40回目の大台に到達した。
公演は、奥州胆沢劇場実行委員会(藤田春芳会長)が主催し、奥州市が共催。午前と午後の2回公演に計約650人が来場した。
ストーリーは、消防団に半ば仕方なく加入した青年・佐々木吾郎の成長を軸に展開。吾郎を指導する消防団部長・高橋昭が着続けている半纏は、吾郎の祖父から引き継いだものだ。昭は火災現場で命を落とし、半纏は志とともに吾郎に受け継がれる。
主人公の吾郎役を務めた三田智修さん(47)=水沢=は午前の部を終え、「精いっぱい演技し、『良かったよ』と声をかけていただいたのが励みになる。午後の部も気持ちを新たにし、みんなが頑張ってきた姿を見せたい」と語った。
スタッフとキャスト総勢約70人が一丸となって臨んだ節目の公演。題材に初めて消防団を取り上げた。出動現場の場面は臨場感にあふれ、使命感や仲間との絆、家族の深い愛情などが丁寧に描かれた。観客は喜怒哀楽を巧みに表現した熱演に引き込まれ、盛んな拍手を送っていた。