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ブラックホールの活動期捉える
宇宙見る「目」が緑内障を啓発(国立天文台水沢、16日までライトアップ)
水沢星ガ丘町の国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹所長)が運用する20m電波望遠鏡「VERA(ベラ)」と、奥州宇宙遊学館が緑色にライトアップされている。世界緑内障週間の患者啓発運動「ライトアップinグリーン運動」の一環。ブラックホール(BH)など、はるか遠くの天体を高精度で観測するVERAのライトアップを通じ、緑内障の早期発見・早期治療を呼びかけている。16日までの毎日午後6時から同8時まで。
日本緑内障学会は同運動に関連し、国内各地の象徴的な建物、構造物などを緑色にライトアップする取り組みを展開している。
同観測所にライトアップを依頼した岩手県眼科医会(森敏郎会長)によると、緑内障は日本国内で最多の中途失明原因。早期発見と治療で失明の可能性を低くできるが、日本の潜在患者数は医療体制が遅れている国と同等レベルという。「いかにして多くの人に緑内障という疾患に関心を持ってもらえるかが課題になっている」と指摘する。
ライトアップは毎晩、委託業者が発光ダイオード(LED)の投光器を設置し実施。午後8時の消灯とともに装置を撤去する。
遊学館やVERAの周辺まで足を運ぶことができるが、暗闇のため移動する際は足元に十分注意する。駐車場は遊学館前を利用し、消灯時間までに敷地外へ出てもらう。