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ブラックホールの活動期捉える
人材育成や他事業連携、ILC計画推進に必要(東経連・増子会長が講演)
東北経済連合会長の増子次郎氏(東北電力代表取締役会長)は1日、仙台市内で講演。北上山地が研究者選定の候補地となっている素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)について「計画の推進には人材育成やイノベーション(革新的価値)の創出、他事業との連携が不可欠」との考えを示した。
講演会は東北ILC推進協議会が主催し、増子氏は同協議会共同代表の立場で登壇。スイスとフランスの国境に位置する素粒子研究施設、欧州原子核研究機構(CERN(セルン))の視察報告を兼ね、ILC誘致に対する見解を述べた。
東北太平洋側ではILCのほか、東北大学青葉山キャンパス内に建設中の次世代放射光施設(ナノテラス)など複数の科学技術プロジェクトが進行中。一方、日本海側では再生可能エネルギー拠点の形成が進んでいるという。
増子氏は「東北、新潟、北関東含めた地域振興を考えるると、核融合や放射光、素粒子の研究プロジェクトが進んでいるヨーロッパを参考にしていくことが重要だと考える。ILCをはじめ、東北に立地する各プロジェクトが経済発展に寄与していくことが大切」などと述べた。