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火星圏への旅 準備進む(MMX計画、水沢の研究者たちも参加)

ILCへの対応(コラム「時針」より)

 「第4期科学技術基本計画」が閣議決定された。1995年施行の科学技術基本法に基づき、わが国の科学技術政策を総合的・計画的に推進するため5年ごとに改定される。今回は2011年から2015年度までの期間ということになる。
 「震災から復興、再生、持続的成長と社会の発展」を目標とした中には、超大型加速器・国際リニアコライダー(ILC)を示唆する文言が含まれた。被災地を中心に「官民の関連研究施設を集積した国際的拠点形成の検討、産業界の連携、特区制度も活用する」とある。拠点を復興モデルにした情報発信、産業復興に向けた研究開発の担い手育成など、国としての役割も明確にした。典型的な推進準備計画の位置付けだ。
 ILCとも、国際リニアコライダーという名詞も記述がないが、それを意味する。県は国際科学技術研究特区形成を東日本大震災復興構想会議に要望。理解も得ている。世界で一カ所に建設する国際プロジェクトで、予定地である北上山地への立地を明確に要望した。宮城県、東北大学、東北経済連合会なども推進活動を行っている。
 地元の推進組織をつくり、計画推進母体となる必要がある。国立天文台関連施設、イーハトーブ宇宙実践センターもあり、連携した対応があっていい。国際的な巨大施設であり、受け入れ態勢も大変だが、地域100年の大計だ。
 日本、海外研究者が1千人単位で居住。訪問者が大勢来るともいわれる。職員は数千人、工事労働従事者も数千人と見込まれる。設置後は研究者の家族対応、新規の都市計画に伴うインフラ整備、衣食住、生活環境まで検討しなければならない。研究内容、次世代を見据えた研究継続や関連施設なども、科学的基礎知識として市民も理解するため、広報・普及活動も必要不再欠だ。
 実現すれば、大規模な国際研究学園都市の造営・整備につながる。魅力あるビジョンづくりに、地元の知恵も問われよう。