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天文学は「平和の学問」(戦後79年、記憶紡ぐ夏)

国立天文台・水沢の本間所長が「台長特別補佐」を兼務

国立天文台・水沢の本間所長が「台長特別補佐」を兼務
本間希樹所長

 国立天文台は本年度、水沢VLBI観測所の本間希樹所長を執行部の一員である「台長特別補佐」に任命した。所長職を兼務しながら、アジア地域における電波天文学分野の国際連携を推進する。今春着任した土居守台長が18日、同観測所で本紙の取材に応じ明らかにした。
 同観測所では、韓国や中国の電波望遠鏡を連動させた観測網を構築し、ブラックホールから吹き出す「ジェット」の観測、研究などを展開。今後、インドネシアなど他のアジア諸国との連携拡大が期待される。土居台長は「水沢は電波天文学の分野で観測能力も技術面でも常にリードしている。水沢がアジアの電波天文学の中枢になってほしい」と期待を込める。
 本間所長は「国内外の電波天文学関係者が何をしたいと考えているのか、情報収集したい。アジアの天文学連合が構築されるのがベストだが、そこに向けた地ならしをしていけたら」と話している。
 土居台長は今年4月の就任後、4人の台長特別補佐を任命している。