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奥州市長、ILC誘致関連予算の計上視野に

奥州市長、ILC誘致関連予算の計上視野に
奥州市章

 相原正明奥州市長は23日、北上高地が有力候補地とされる「国際直線衝突加速器(インターナショナル・リニア・コライダー=ILC)」の誘致を見据え、市として調査研究などに充当する関連予算を計上することに、前向きな考えを示した。
 ILCは、すべての物質を構成する最小の物体「素粒子」の研究施設。素粒子の一種である「電子」と「陽電子」を高速衝突させる。この衝突により、宇宙誕生時の状態(ビッグバン)を再現。そのためには、地殻変動などの影響を受けにくい「花こう岩」の岩盤がある地域の地下に、31-50kmの直線トンネルを掘削する必要がある。こうした整備条件を満たす地域として、北上高地の名前が挙がっている。
 誘致に向け22日には、「東北加速器基礎科学研究会」が発足。東北6県の大学や経済団体、自治体の関係者が出席した。
 北上山地の花こう岩の岩盤のエリアは江刺区などで構成。また、旧水沢市が羽田地区に学術研究機能集積地域(サイエンスランド)を整備する構想を持っていた。相原市長はこれらの背景を踏まえながら、「(誘致に向けた)協力のための諸経費の計上を考えたい」と話していた。