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ブラックホールの活動期捉える
親子で「春分の日」を科学的に学ぶ(宇宙遊学館)
NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター(大江昌嗣理事長)のサンデースクール「なぜ春分の日には太陽が真東からのぼるんだろう」はこのほど、水沢星ガ丘町の奥州宇宙遊学館(亀谷收館長)で開かれた。祝日法に規定されている休日の一つだが、単なる「休み」ではなく、カレンダーを決める上で重要な日であることを解説した。
地域の小学生やその保護者約20人が聴講。大江理事長が太陽と地球の位置関係を示す模型などを使って、春分や秋分、地球の地軸の傾きと公転との関係など、天文学の基礎知識を分かりやすく説明した。
地球は自転軸を約23.4度斜めに傾いた状態で太陽の周りを公転。これが原因で、地球上には昼夜の長さが違う地域が存在する。ただし年に2回、昼と夜の長さがほぼ同じになる「春分日」と「秋分日」があり、日本ではそれぞれの日を「春分の日」「秋分の日」として祝日に定めている。
地球が太陽の周りを1周(公転)するのにかかる時間は365日(=1年)だが、正確にはプラス約6時間の端数が生じる。このため春分・秋分の日は一定ではなく、国立天文台が毎年発表する「暦要項」によって決定。天文学的観測に基づいて定められる休日のため、ハッピーマンデー制度で3連休にするといった影響も受けない。
「春分・秋分の日には、地球上どの場所でも太陽が真東から登り、真西に沈む」と大江理事長。古代エジプト文明やマヤ文明の人たちは、既にそのことを意識してピラミッドなど数々の構造物の位置やデザインを施したという。参加した子どもたちは「なぜ地球の地軸は傾いているの」などと質問。興味深げに学習していた。