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ILC 欧州建設の可能性も(推進派2氏が最新動向を語る)
広がるBH菓子の輪(業界団体主催し第2回フェス)
奥州市内の菓子店などが推進している「オウシュウ・ブラックホール・プロジェクト」。プロジェクトに参加、賛同する菓子店や飲食店などによるイベント「第2回奥州ブラックホールお菓子フェスティバル」が4日、水沢西町のみずさわ観光物産センター(Zプラザアテルイ)で開かれた。プロジェクト開始から4年。ブラックホール(BH)にあやかった商品が次々と誕生しているほか、地元高校も出店に加わるなど輪が広がっている。
地元高校も新規参加
同プロジェクトは、国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹所長)の研究者らによるBH撮影成功をきっかけにスタート。天文学の研究成果を菓子で盛り上げるというユニークな試みで、水沢菓子組合(高橋一隆組合長)が中心となり推進している。BHという共通テーマの下、組合加盟店がオリジナルの菓子を開発し販売している。
プロジェクトの盛り上がりを図るため、岩手県菓子工業組合(菊地清理事長)の奥州支部と水沢菓子組合は昨年、初めて同フェスティバルを開催。大好評を得て2回目を企画したところ、前回より5店舗多い18店舗が出店した。
各店とも、従前の定番商品と一緒にBHをイメージした菓子や飲食物を販売した。岩谷堂羊羹の製造元として知られる回進堂(菊地清代表取締役)では、今回のフェスに合わせ新商品「こがしブラック羊羹」を発売。菊地孝典取締役は「砂糖を焦がし、カラメルのようにしたので甘苦さが特徴」とアピールする。
菓子店やパン工房、飲食店に交じり、県立水沢農業高校(菅野修一校長、生徒124人)の食品科学科も出店。2年生4人と担当教諭らが、そば粉を素材にした「ブラックホールマドレーヌ」などを並べた。「そば粉によって黒っぽさが表現でき、ブラックホールのネーミングを当ててみた」と同科の鈴木美穂子教諭は説明する。
会場では、BHにあやかった多種多様な商品、料理を提供。水沢菓子組合の高橋組合長は「今までの組合活動は情報交換が主流だったが、ブラックホールという一つのコンセプトをきっかけに、まちを元気にしていこうという機運が出てきている」と喜んでいた。