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ブラックホールの活動期捉える

裏話聞きながら見学(天文台水沢VLBI観測所内ツアー)

裏話聞きながら見学(天文台水沢VLBI観測所内ツアー)
修繕された眼視天頂儀室を見学できるノスタルジックツアー

 奥州宇宙遊学館の特別企画「天文台未公開スペースを含む『ノスタルジックツアー』」は、22日まで水沢星ガ丘町の国立天文台水沢VLBI観測所敷地内で開かれている。国の登録有形文化財である眼視天頂儀室の見学も行われ、参加者は緯度観測所時代に実際に行われた研究を体感しながら、同観測所や研究内容に理解を深めた。
 同天文台職員から緯度観測所時代の裏話を聞きながら敷地内を見学できる同ツアー。10月から月2回開催しており、来年1~3月も実施を予定している。
 目玉となる眼視天頂儀室は1899(明治32)年に完成し、現存する最古の鉄骨造り建築物の一つ。昨年春ごろから3カ月かけて鉄骨や床などを修繕した。現在は当時の色合いに似せた望遠鏡を備えており観測も楽しめる。
 21日のツアーでは同室について、建物が揺れても望遠鏡は動かない土台になっていること、鉄骨はイギリスからの輸入品であることなどを紹介した。話を聞いた参加者は興味深そうに観察。同天文台の蜂須賀一也さんは「80年以上観測が続いた歴史ある観測所を地域の皆さんに知ってもらえれば」と期待した。