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ブラックホールの活動期捉える

人は「星の子ども」(宇宙遊学館長が金ケ崎で講演)

人は「星の子ども」(宇宙遊学館長が金ケ崎で講演)
金ケ崎町の西部地区新春講演会で宇宙について解説する奥州宇宙遊学館の亀谷收館長

 金ケ崎町の西部地区自治会連合会(及川敏雄会長)が主催する新春講演会は18日、同地区生涯教育センターで開かれた。奥州宇宙遊学館の亀谷收館長(68)を講師に招き、宇宙の成り立ちや研究の仕組みについて理解を深めながら果てしなく広がる宇宙に思いをはせた。
 毎年恒例の講演会で、同連合会役員と亀谷館長が知人という縁もあり講演が実現。地域住民ら18人が耳を傾けた。
 亀谷館長は「宇宙のひろがりと人間」の演題で登壇。館長を務める同館や国立天文台水沢VLBI観測所の設備を紹介しながら、同館の英語での名称の頭文字が「OSAM(オサム)」であることに触れ、「同じ名前ということをひそかに喜んでいる」と笑いを誘った。
 施設内には研究の第一線で活用される電波望遠鏡やスーパーコンピューター「アテルイ3」などがあり、国登録有形文化財や日本天文遺産など長い歴史と共存している世界的にも珍しい施設だとして「天文台も遊学館も天文学研究に重要な役割を果たしている」と強調した。
 国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクトが開発し、最新の観測データや理論モデルを用いて太陽系や天の川銀河などを可視化する「Mitaka(ミタカ)」で、地球から月や太陽の距離などを分かりやすく解説。亀谷館長は「人間や動物といった生き物は、宇宙の爆発でできた水素や炭素からつくられた。自分に宇宙は関係ないと思うかもしれないが、われわれは星の子どもであると言える」とまとめた。