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天文台水沢保存の臨時緯度観測所本館 日本天文遺産に認定
地震の仕組み解説、3月末まで関連展示も(宇宙遊学館)
奥州宇宙遊学館(亀谷收館長)の定例イベント「サイエンスカフェ」は16日、水沢星ガ丘町の同館で開かれた。同館の花田英夫・企画開発主幹が、地震の仕組みについて解説した。
東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)から来月11日で14年。能登半島地震からは1年が経過した。二つの地震の違い、地震が起きる仕組みや大地震の発生確率について紹介した。
日本列島周辺には太平洋、フィリピン海、ユーラシア、北アメリカの4プレートが集中。プレートの動きによって、プレート同士の境界部分にひずみが生じ、限界に達すると元に戻る。このときの衝撃で大地が揺れるのが「プレート境界型(海溝型)地震」「プレート間地震」と呼ばれるもので、東北地方太平洋沖地震などがこれに該当する。
一つのプレートの中で起きる断層のずれが原因で発生するのが「プレート内地震」。2008年の岩手・宮城内陸地震などが該当する。
地震の種類や名称、分類方法はこのほかにもいくつかある。震源の位置や地震の種類によって、地上への影響も変わってくる。
地震予知や発生確率についても説明。花田主幹は「地震予知は、大地震の前兆と呼ばれるさまざまな現象を元に行われていたが、阪神・淡路大震災では何の前兆現象もない中で発生。地震予知には無理があるという見解が広がった。過去の地震の発生確率から、何年に1回とか何年後に起きる可能性があるという説明も出ている。確実性の高い発生確率を求めるには、地震の発生統計データが少な過ぎるし、大昔の地震の発生情報には信ぴょう性が疑われるものもある。手探り状態といったところだ」と述べた。
同館では3月31日まで企画展「能登半島地震を通して日本周辺の地震についてあらためて考える」が開かれている。