終戦年、2年生だった水沢高女出身者へ――「水路部」の証言求む
戦時中の緯度観測所の人々 姿を今に(水沢・宇宙遊学館、22日まで写真展)
国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹所長)の前身、水沢緯度観測所で戦時中に撮影された人物写真などの展示会が19日、同観測所=水沢星ガ丘町=敷地内の奥州宇宙遊学館(花田英夫館長)で始まった。出征する軍服姿の職員を囲んで撮影した集合写真のほか、同観測所や水沢高等女学校(現・水沢高校)に開設されていた旧日本海軍水路部水沢分室の関係者、同女学校の生徒たちが写っている写真が初めて公開されている。20日午後2時からは、同展にまつわる講演会も行われる。
緯度観測所の歴史研究に従事している、国際日本文化研究センターの馬場幸栄・特任准教授が中心となり企画。同センターとVLBI観測所が主催した。
写真は緯度観測所が第2次世界大戦前から大戦後にかけて撮影したもの。観測所の一室に保管されていたガラス乾板を数年前に馬場准教授が発見。同観測所や地域の歴史研究に生かしている。毎年3月に企画展を開催しているが、今回は初めて戦中の写真を公開。戦時中も休まず観測を続けていた一方、召集令状が届き出征していった男性職員も複数いたという。
観測所内や近くの陸中一宮駒形神社前で撮影した「応召記念写真」が多く、出征する兵士を囲んで当時の所員たちが写真に納まっている。馬場准教授は「緯度観測所の歴史は地域の歴史でもある。写真を見ていただきながら、当時を知る人と知らない人とが戦争について語り考えてもらう機会になったら」と話している。
20日の講演は本間所長が「緯度観測と戦争」、奥州市地域文化研究所の小玉克幸さんが「戦時下の水沢と空襲」、VLBI観測所の蜂須賀一也・特定技術職員が「戦時下の国際緯度観測事業」、馬場准教授が「写真にみる戦時下の緯度観測所」をテーマに、それぞれ15分程度語る。
写真展は22日正午まで。