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国際緯度観測は「ユネスコ憲章を体現」

すごいぞ身近な天文台(水沢で銀河フェスタ)

すごいぞ身近な天文台(水沢で銀河フェスタ)
スーパーコンピューター「アテルイⅢ」を見学する参加者

 「いわて銀河フェスタ2026」は3日、水沢星ガ丘町の国立天文台水沢キャンパスで開かれた。敷地内に設置されているVERA電波望遠鏡のアンテナツアーや天文学専用のスーパーコンピューターの一般公開のほか、講演会やグッズ販売も行われ、市内の家族連れらが身近な天文台や学問の魅力に触れた。
 国立天文台水沢VLBI観測所や奥州市、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター、奥州宇宙遊学館などで構成する実行委員会が主催。セレモニーで同観測所の本間希樹所長は「さまざまな設備の見学や体験を通じて宇宙に興味を持ってほしい」とあいさつした。
 2024(令和6)年末から稼働する天文学専用のスーパーコンピューター「アテルイⅢ(スリー)」は、既に240本を超える論文の成果に貢献しているという。
 アテルイⅢの見学ツアーは、整理券がすぐに無くなる人気ぶり。同天文台の滝脇和也准教授(46)らが案内し、水による冷却システムや演算機能などを解説。市民らは驚きの声を上げながら、水沢が世界に誇る設備に見入っていた。
 祖母らと訪れた水沢・佐倉河小3年の中戸川馨君(9)は「すごく大きな機械に細かな設備が詰まっている」と目を輝かせていた。

宇宙への好奇心 刺激(打ち上げ迫るMMXも紹介)

すごいぞ身近な天文台(水沢で銀河フェスタ)
今月20日に探査機が打ち上がる「MMX(火星衛星探査計画)」に関わる研究者らのパネル展示

 今月中旬に迫った火星の衛星探査に挑むチームはプロジェクト(PJ)を周知するコーナーを設置。市民に計画の存在を広めた。地元菓子業者らは「奥州ブラックホール(BH)スイーツフェスティバル」を展開するなど、多方面から宇宙の魅力を発信し、来場した市民らの好奇心を刺激した。
 「火星衛星探査計画(MMX)」は、火星の周囲にある衛星「フォボス」に探査機を送り込み、火星圏の起源や地球との往復技術の発展に迫るJAXA(宇宙航空研究開発機構)主導のプロジェクト。20日午前4時41分3秒に探査機の打ち上げが予定されている。
 水沢の同キャンパスは、東京都三鷹市の国立天文台三鷹キャンパスと共にRISE(ライズ)月惑星探査プロジェクトの研究者の拠点となっている。MMX計画では、探査機がフォボスへ着陸する地点の候補選定や機器に搭載されているレーザー高度計の開発に携わった。
 同フェスタでは、MMX計画の内容を記したパネルやフォボスの模型を展示。研究者らが来場者一人一人に計画を説明し、水沢と火星探査との関わりも交えて紹介した。RISEプロジェクト長の並木則行さん(63)は、「打ち上げは大きなターニングポイント」という。「説明の中で、市民の皆さんから『おもしろい』と言ってもらえ、やって良かったなと思う」と手ごたえを感じていた。

ブラックホールスイーツも人気

すごいぞ身近な天文台(水沢で銀河フェスタ)
地元事業者が出展した「奥州ブラックホールスイーツフェスティバル」

 同フェスタ敷地内で開かれた奥州BHスイーツフェスティバルは、今回初めて「銀河フェスタ」と共催した。
 水沢菓子組合(高橋一隆組合長)は、同天文台VLBI観測所の本間希樹所長らが貢献したBHの撮影にあやかり、加盟店がBHをテーマにした菓子を開発する事業を展開。県菓子工業組合奥州支部(菊地淸支部長)と関連商品を中心とした販売会を、2022(令和4)年から続けてきた。回数を重ねる中で、銀河フェスの開催時期が夏から秋への移行するなど状況が変化。本年度、両組合が実行委の打ち合わせに参加し、共催に歓迎を受けたという。
 3日は10店舗が参加。うち7店舗で天文台やBHに関わる商品を持ち寄った。昼の部のセレモニーがスタートすると周辺は大盛況。親子連れや子どもたちが列を作り、商品が売り切れとなった店舗もあった。
 高橋組合長(52)は「銀河フェスとスイーツフェスの共催は組合としてしっくり来るような形になったと思う。これまで4回の単独開催で得たノウハウも生かしながらできている」と評価。来年度以降についても「銀河フェスと共催というスタイルを続けられればうれしい。これまでも銀河フェスで単独出店の経験があるが、これまでより来場者も多く感じる。共により良いイベントを目指していけたら」と話していた。